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今さら聞けない!介護のいろは

介護のいろはの『は』~お金と住まい編~

実際に介護にかかるお金ってどれくらいなの? 専門家に聞いてみた!

『は』~お金と住まい編~で覚えておきたいポイントはこの3つ!

相談員:渡辺さん(イメージ)
相談員:渡辺さん(イメージ)
“介護保険”はハードルが高い?
「どれくらいお金がかかるか」≒「どう暮らしたいか」
こんなにあった! 高齢者の住まいの話


第1回第2回と「ベネッセの介護相談室」の相談員・渡辺祥子(わたなべあきこ)さんに直接話を伺ってきた『介護のいろは』もついに第3回を迎えました。これまで“介護”についての初歩的な質問にお答えいただいてきましたが、今回はさらに踏み込んで『お金』そして『住まい』をテーマに話を聞いてきました!
聞き手:O(イメージ)
聞き手:O(イメージ)
聞き手は『突撃!シニアライフの現在』でもお馴染み、まいぷれ編集部員のO。徐々に“介護”についての知識が増えてきたなぁと感じる日々を送っています。最近のマイブームは写仏。やたら渋いものが好きになってきたのはこの取材の影響でしょうか?

“介護保険”のこと、ちゃんと知っていますか?

――第1回の講義で、介護保険制度について学びました。制度についてはわかったので、今回は介護保険料について詳しく教えてください。

介護保険制度は介護についての負担をみんなで分け合う仕組みなのですが、そのために加入者(被保険者)は保険料を納める義務があります。加入者は年齢に応じて2つにわけられています。
まずは第1号被保険者とよばれる65歳以上の加入者です。第1号被保険者は保険料をお住まいの市区町村に支払います。基本的に年金から天引きというかたちがとられます。第1号被保険者は、介護や日常生活の支援が必要になったときに、要介護・要支援認定申請をすれば介護保険サービスを利用することができます。
次に第2号被保険者とよばれるのが40~64歳で医療保険に加入している方たちです。第2号被保険者は保険料を加入している医療保険に応じて支払います。給料から天引というかたちが一般的です。この第2号被保険者は、特定疾病がある場合に介護保険サービスを利用することができます。特定疾病については、区役所・市役所のホームページで紹介されていることが多いです。

――介護保険サービスを利用できるのは65歳以上からなんですね。正直結構先のことで驚きました。
長寿大国・日本!
長寿大国・日本!
今は本当に元気な方も多いですからね。国民の義務なので必ず納めているのですが、ご高齢の方でも利用していないという方もいらっしゃるんです。ときには「家族と同居していると使えないんでしょ?」と言われることもあります。他の制度と混ざってしまっている方も多いのかもしれません。ちなみにご家族と同居しているから使えないなんてことはないのですが……。
――もしかすると利用のハードルが高いのかもしれませんね。
“介護保険”を申請するハードルが高い?
“介護保険”を申請するハードルが高い?
確かにお近くの地域包括支援センターに行っていただいて申請をする手続きが必要です。しかし介護保険制度を使えば利用者負担は1割になりますし、その後の生活を少しでも楽にするために、という気持ちで気軽にご相談いただきたいなと思っています。これまでにも何回もお伝えしてきましたが、「自分でできる」という気持ちで無理をしすぎてしまうのが、一番よくありませんからね。
――使える制度は十分に活用したいものですね! そのためにもケアマネさんやベネッセの介護相談室さんなど専門家に一度聞いてみるのがおすすめです。

実際に介護ってどれくらいお金がかかるの?

――介護保険料についてなんとなくイメージが掴めてきました。しかし、実際の介護にはどれくらいのお金が必要になるのでしょうか?
どんな介護サービスを使いましょうか?
どんな介護サービスを使いましょうか?
介護保険制度は改正も多く断言することは難しいので、実際に介護のどこにお金がかかってくるのか、という視点からご説明します。つまり「どの介護サービスを使ってどのように暮らしたいか」と考えてみましょうということです。この“どのように”というのは、受けたいサービスの質はもちろん、金額的なことも含みます。「多少金額は高くてもいいから、手厚いサービスが受けたい」という方もいれば「なるべく少ない金額負担で、介護の負担を少しでも軽くしたい」という方もいらっしゃいます。それらを正直にケアマネさんに相談して、希望に合ったケアプランを立ててもらいましょう。
――まずはケアマネさんに相談、ということですね。

介護保険制度を申請するときにケアマネさんを紹介されるので、基本的に担当のケアマネさんと一緒に考えるということが多いです。特に在宅で介護を行う際にはケアマネさんの存在は必要不可欠です。介護保険制度では要介護認定に応じて保険を使える上限額が定められてるという話は、第1回の講義でもお伝えしました。在宅で介護を行う場合はその上限額を意識しながら、超えないようにケアプランを立ててもらう必要があります。上限額を越えると全額負担になるので、金銭的な負担はとても大きくなりますが、サービスを受けられないというわけではありません。もし、必要最低限のサービスを組み合わせていって、すぐに上限額を超えてしまうということであれば、要介護認定を見直す場合もあるようですが、そこまで必要なら介護付有料老人ホームに入るというのも解決策の一つです。
――介護付有料老人ホームに入ることと保険の上限額を超えてしまうことにどんな関係性があるのでしょうか?
現状に合った選択をするのがベストです。
現状に合った選択をするのがベストです。
介護付有料老人ホームでは、国が定めた介護保険の一定額をホームに支払い、ホームにいるケアマネさんがその中でケアプランを立てます。この定額制では、介護保険の上限額まで使うことになるのですが、ホームにはスタッフが常駐していて安否確認や健康管理など見守りの体制が整っています。たとえば、在宅介護で介護保険が使える範囲内でプランを立てると「毎日ヘルパーさんを利用することは難しい」という場合でも、ホームに入居していれば24時間スタッフによる見守り体制があります。しかしホームには当然利用料も別途にかかってくるので、基本的にかかる金額は大きくなります。使った分だけ支払う方式と、初めから上限額まで支払う定額方式と、どちらもメリット・デメリットがあるので、ここでも「どのように暮らしたいか」を意識して決めると良いでしょう。
――在宅介護と介護付有料老人ホームでかかる保険料の違いは、旅をするときに自分でプランを立てる場合とツアープランに申し込む場合の違いに似ていますね。

こんなにある! 高齢者向けの住まい

――先ほど『介護付有料老人ホーム』という単語がでてきましたが、あまり耳馴染みのある言葉ではありません。

そうですね。一般的に「老人ホーム」という言葉がよく使われますが、その中にも細かな違いがあるんですよ。今回はそのうち代表的な2つを説明します。

介護付有料老人ホーム
前の段落でも紹介した介護付有料老人ホームは、介護保険法の「特定施設入居者生活介護」という介護保険サービスが利用できる施設です。この「特定施設入居者生活介護」とは食事・入浴などの日常生活の支援をさします。価格帯やサービスは多種多様です。
住宅型有料老人ホーム
こちらは介護付有料老人ホームと一見変わらないのですが、あくまでスタッフによる生活支援サービスが受けられる“住宅”という扱いで、介護サービスは必要な分だけ外部のサービス事業者に行なってもらうという施設です。なので、介護付有料老人ホームと違って、上限額を支払う必要はありません。しかし在宅介護と同様に上限を超えてしまうと10割負担になってしまうので注意が必要です。

また、「老人ホーム」ではありませんが、近年増えている施設として、サービス付き高齢者向け住宅というものがあります。こちらは簡単にいうと日中に常駐しているスタッフがいるマンションといったところです。スタッフによる安否確認や生活相談があるので、いざというときは外部のサービスを受けることもできます。一般的な生活に一番近い状態で自立した生活ができます。
「特養(とくよう)」と呼ばれる特別養護老人ホームや、「老健(ろうけん)」と呼ばれる介護老人保健施設、認知症の方を対象としたグループホームなどの従来の施設の他にも、多種多様な施設があるんですよ。

――「施設で介護」と一口に言っても実にさまざまな種類の高齢者向け住宅があるんですね。こんなにあるとどうやって選べばいいのかわかりません……。
専門家に聞くのが一番です。
専門家に聞くのが一番です。
その方の健康状態や出せる金額に応じて、一番暮らしやすい方法を考えるのが一番です。損得の問題ではなく、ご自身やご家族の希望をきちんと整理して決めなくてはいけません。それはお金だったり生活スタイルだったり、いろんな判断基準があると思います。でもひとつ言えるのは、いろんなことを知っていないと判断することすらできないということです。ケアマネさんはもちろん私たちのような介護相談室なら、基本的なことから最新のことまでさまざまな情報を持っているので、いろんな選択肢を提案することができます。特に住まいに関しては、その後の生活に直接的な影響を与える重要な部分です。だからこそ、かかわる誰もが幸せな生活を送れる方法を考える必要があるんです。
――なるほど。お金や生活の質は日々の暮らしに直結する部分ですし、いろんな情報を得た上で決めるのが良さそうですね。

聞き手Oの編集後記

聞き手:O
聞き手:O
「いろいろ聞いてきたけれど、結局介護ってどれくらいお金がかかるものなの?」という疑問が浮かび、今回はなかなかはっきりと聞けない『お金』の話を聞かせていただきました。しかし『お金』といっても、今何歳でどんな状態なのかということやこれからどう介護をしたいかということに関わるため、当然ながら簡単にまとめられるものではありません。そこで『住まい』という観点から少しでもイメージが湧くようにと「ベネッセの介護相談室 成城」の渡辺さんから話していただきました。いかがでしたでしょうか? 筆者の想像以上に複雑な話ではあったのですが、わからないところを細かく知れるところは、まさに相談室ならではの良さだと思いました。