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せたがやさんぽ 番外編

奥沢と自由が丘 番外編

地理的に気になる町「奥沢」をぶらぶらしてみた!

気になる「奥沢」に行ってみた。

「自由が丘」「田園調布」などは生まれ育ちが東京ではない筆者も一度は聞いたことのある地名です。雑貨やスイーツなどの買い物が楽しめる街である「自由が丘(目黒区)」と都内でも有数の高級住宅街である「田園調布(大田区)」に挟まれているのが、「奥沢(世田谷区)」です。一体どういうところなんでしょう? 気になって仕方のなかった筆者は、この目で確かめに行くことにしました。

のんびりとした昔懐かしの「ふんすい広場」がお出迎え

東急目黒線「奥沢駅」
東急目黒線「奥沢駅」
まずは東急目黒線に乗って「奥沢駅」に向かいます。駅前にはなんとものどかな噴水広場があります。メインの噴水だけでなく、ベンチも設置されていて、休憩されている方の姿が目立ちました。のんびりとした空気が流れているとても穏やかな空間って、駅前としては珍しいのではないでしょうか。
この噴水広場は1972年に駅を改築したときに設けられたもので、せたがや百景にも選定されています。1970年代というと日本中が凄まじい勢いで成長していた時期ですが、その時期にこのような広場がつくられたというのはちょっと面白いですよね。あらゆるものの効率化への反動だったのでしょうか……。

フェンスの向こうにはロマン広がる「車両基地」

なかよし
なかよし
駅関連でもう1つ。奥沢駅から北側に少し歩くと、車両基地があります。筆者が散歩していたときには、赤色の車両と水色の車両が仲良くならんでいました。筆者は鉄道に詳しいわけではないのですが、こういう対称的な写真が撮れると気分があがります。
ちなみにこの場所、正式名称は「元住吉検車区奥沢車庫」といって、目黒線用の車両が留置されています。元々は1948年に目蒲線、大井町線、池上線を管轄する目黒検車区として創設されましたが、目蒲線の系統分離に伴い、現在のような車庫というかたちに落ち着いたんだそうです。うーん、調べれば調べるほど奥が深そうです。

鳥居に巻きついた大蛇?! 「奥澤神社」の謎

奥沢車庫を通りすぎて数分で、とある神社の入口を見つけました。『せたがやさんぽ 番外編』の成功を祈ってお参りしてみましょう!……と意気込んでみたのですが、どうやらこの神社、ただの神社ではないようで。
お気づきですか?<br>そう……。鳥居のあたりに……。
お気づきですか?
そう……。鳥居のあたりに……。
怖すぎる。
怖すぎる。
この怖すぎる蛇はれっきとした縁起物で、その昔奥沢の地に疫病が蔓延したときに、村の名主が八幡神からのお告げを受け、藁でつくった大蛇を村民たちが担いで村中を巡ったところ、疫病が治まったという言い伝えから、厄除けの守護神として奉られています。今でも大蛇お練り神事は行われていて、毎年9月に氏子が集まり大蛇づくりを行い、村中を巡った後には1年間安置され、神職が修祓(しゅばつ)を行い、鳥居に巻きつけるんだそう。つまり、今回鳥居に巻きつけられていた大蛇は2013年のお練り神事で活躍した大蛇だということですね。
ちなみにこのお練り神事、木造の鳥居から石造の鳥居に替えたときに、「石の鳥居では大蛇のお腹が冷えてしまうだろう」という理由で一時中断されていたんですって。当時の人は至って大真面目だったのだと思いますが、ちょっとかわいいエピソードですよね。蛇はこんなに怖いのに。

ずんずん北上すると……?

噴水・車庫・神社……どこか突っ込みどころのあるスポットが多い奥沢駅周辺。そのまま北上していくと、奥沢駅からものの5分で目黒区との境にきてしまいました。この先は「目黒区自由が丘」。自由が丘駅のある地区になるわけですが、一般的には「自由が丘」というと「目黒区自由が丘」と「世田谷区奥沢」を中心とした住商業地域を指すそうなので、このまま散歩を続けちゃいましょう!

2015/02/13